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オーストラリア・ニュージーランド文学会 2017 年度春季研究大会


2017年5月20 日(土)、 明星大学日野キャンパスにおいて、オーストラリア・ニュージーランド文学会 2017 年度春季研究大会を開催いたしました。

第一の発表では、湊圭史会員が「捕鯨文学としての Kim Scott 著 That Deadman Dance」と題して、西オーストラリアの先住民系作家による二度目のマイルズ・フランクリン受賞作 The Deadman Danceをとりあげ、ニュージーランド・マオリ作家Witi Ihimaera の The Whale Rider、北アメリカ大陸先住民作家のLinda Hogan のPeople of the Whale との比較検討を行いました。

二つの発表は、金内亮会員による「J. M. Coetzee の最新作における複数言語」で、J. M. Coetzeeの最新作 The Schooldays of Jesus に表れた「世界文学」的傾向を、言語をテーマとして論じるものでした。金内会員は前年度秋季大会での発表から継続で難解ともいえる作家 Coetzeeの作品に取り組んでおり、作家による Jesus シリーズの展開にもともなってさらに深化していきそうな考察でした。

講演には、デイヴィッド・カーター先生(クイーンズランド大学/東京大学アメリカ太平洋地域研究センター客員教授)をお招きしました。ご講演内容は、オーストラリア作家の作品がどのようにアメリカのマーケットに受容されてきたかを膨大なデータを基に、歴史的かつ統計的に示して分析したもので、文学を考える視座やオーストラリア文化の世界的位置などを多角的に考えるヒントを与えてくれるものでした。

プログラムは以下の通り:

5 月 20 日(土) 於 明星大学 日野キャンパス 26 号館 510 号室 (14:00~17:00、13:30 より開場)

Ⅰ. 開会の辞 有満保江(大妻女子大学)

Ⅱ. 口頭発表 (14:10~15:20)  司会:佐藤 渉(立命館大学)

 発表1 湊 圭史 (同志社女子大学)(14:10~14:45)  「捕鯨文学としての Kim Scott 著 That Deadman Dance」  発表2 金内 亮 (東京大学大学院)(14:45~15:20)  「J. M. Coetzee の最新作における複数言語」

 *** 休憩 (15:20-15:35)***

Ⅲ. 講演 (15:35~16:55)  司会:湊 圭史 (同志社女子大学)  Professor David Carter (University of Queensland, Tokyo University)

  "Australia is Very American": Australian books and authors in the American marketplace. 質疑応答、ディスカッション(discussion)

Ⅳ. 閉会の辞 三神和子(日本女子大学)

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