オーストラリア・ニュージーランド文学会2016年度秋季研究大会
2016年11月5日(土) 、立命館大学衣笠キャンパスにて、オーストラリア・ニュージーランド文学会2017年度秋季研究大会を開催いたしました。
春山啓子会員は、20世紀初頭に先駆的フェミニストとして活躍したイギリスのジャーナリスト・作家Beatrice Hastingsをとりあげ、ニュージーランド出身作家 Katherine Mansfield への影響を探った研究を発表しました。
金内亮会員の発表は、南アフリカ出身のノーベル賞受賞作家 、現在はオーストラリア在住の J. M. Coetzee の近年の作品を読み解き、独自のスタイルの変遷が意味するところを考察しました。
両発表ともオセアニア地域に関わる作家の国際性、先進性を示す興味ぶかいものでした。
講演は、会員の三神和子日本女子大学教授。マオリ作家で、1985年にBone People でブッカー賞を受賞したKeri Hulme の作品にみられる Katherine Mansfield の影響から、植民者と先住民のかかわりをニュージーランド作家たちがどのように描いてきたかを紹介していただきました。現在の作家についても考えてみたくなる刺激的なテーマです。
プログラムは以下の通り:
日時: 2016年11月5日(土) 14:00~17:10
会場: 立命館大学 衣笠キャンパス 清心館525(2階)
Ⅰ 開会の辞 14:00 ANZ文学会会長 有満 保江
Ⅱ 研究発表① 春山 啓子(日本女子大学文学研究科)14:10~14:50
「Katherine Mansfieldの作品にみるBeatrice Hastingsの影響――植民地出身女性ジャーナリストのフェミニズム――」司会 有満 保江(同志社大学名誉教授)
研究発表② 金内 亮(東京大学総合文化研究科)15:00~15:40「J. M. Coetzee、そのスタイルの変遷」司会 一谷 智子(西南学院大学)
休憩 15:40~16:003
Ⅲ 講演 16:00~17:00
三神和子(日本女子大学)「マオリとパケハの共生を願って――Keri Hulmeの先駆者としてのKatherine Mansfield」司会 湊 圭史(同志社女子大学)
Ⅳ 閉会の辞 17:00